あの頃の私は知らない
なんとなんと
先生の指示で、今日から席が変わるらしい。いつも騒がしい教室がより一層うるさくなりながらもみんなが一斉に机を持ち出す。
すみれも雅に別れを告げ。席を移動した。
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すみれはあたらしい席から、教室を見渡す。いつもの席とは違う視角から見えるのでなんだか新鮮だ。横を見ると、まだ男子はきていないらしい。べつにいたって自分人見知りだからなんでもないんだけどね..........
そんな事を思っていると.......
「えっ。君が今日から俺の隣かよろしくね。」
急に横から透き通ったこえがした。私に話掛けてるののかな........でも、違かったらどうしようか......
「ねぇ、君だって、君。」
その男子が私のブレザーにちょっとだけ触れる。
「わ、私?」
「うん。そう。」
ホント私だったんだ.......
な、なんかいわなきゃ..........
「よ、よろしくね......」
「うん、よろしく。すみれ。」
わ、私の名前知ってるんだ。この人.......
って、急に呼び捨てだから、びっくりした.......
な、名前.......
確か......
「れ、怜君だよね.......」