あの頃の私は知らない
はじめての
「えっ!俺の名前知ってたの!嬉しいな........」
怜君はとても嬉しそうに返事をしてくれた。でも怜君は.....
「.........だって、怜君って......あの....その.....有名だ、だし、......」
怜は容姿端麗、成績優秀で性格も良くてみんなの人気ものなのだ。
男子が苦手な私でも知っているのだから
「だけどすみれに知っていてもらってて、嬉しいよ。」
そう言うと怜君は私に微笑みかけた。
すみれの顔が紅くなるのが分かる。ましてや、人見知りで男子とも話したことのないすみれだ。もう、頭がパンク状態であろう。
「ん?どうした?か、顔紅いよ?大丈夫?」
あっ。気づかれてた......は、恥ずかしい..
「えっ、あっ。だ、大丈夫。」
またさっきより顔が紅くなってくるのが分かる。
「熱あるのかな....」
怜君がそう言うと怜君の手がすみれの頭に伸びてきて.....
「!!!!」
すみれの額に手をつけてきたのだ。
「んー。やっぱり熱は無いね。」
もう心臓バクバクだ。