彼のぬくもり
服を着てリビングへ戻れば既に着替えが済んでいる優が立っていた。
「その格好じゃ寒いから俺のジャンパー貸してやる。」
そう言って手渡された黒のジャンパー。
着てみたけどやっぱり大きくて、でも暖かそうだからいいかな。
ジャンパーから香る柑橘系の優の匂いがして落ち着く。
そんな事考えながらボーッとしてると
「蛍。」
「ん?」
「ボーッとしてないでいくぞ?もう下に車あるから。」
「あ、ごめん。」
玄関に歩いていく優の後を追った。