彼のぬくもり
特に化粧やアイロンもしないので少しまったりしてから8時過ぎにマンションを出て、この間のシーマに乗り込んだ。
その時ハッとした。
「優っ!!」
「うおっ、なんだよ‥‥」
「私のバイク‥‥」
「はぁ?今更かよ。蛍のバイクなら駐輪場借りてちゃんと入れてあるから安心しろ。」
ホッとした。
「‥‥若。出てもよろしいので?」
「あぁ。」
ゆっくりと走り出す車。
やっぱりいいよね!シーマは!
この滑らかな滑り出しがいい!
「おぉ。いいよな。シーマ。」
バッ
「な、何。なんで分かった?」
「は?お前が話したんだろ。」
「え?!出てた?!出ちゃってました?!」
「?よく分かんねぇけど話してたぞ。笑」
は、恥ずかしい‥‥
「ぶっ」
バッ
今笑いましたよね?運転手さん。
「すんません!」
そんなビビられても‥‥
「い、いえ。あの?お名前は‥‥」
「あ、はい。自分松浦って言います!」
「あの敬語いらないです。」
「いや、しかし‥‥」
そう言ってどもる松浦さんは優をミラー越しにチラチラ。
「ダメなの?優。」
「別にいいけど。」
「ねっ?タメ語でお願いします。」
「じゃあ‥‥タメ語で。」
そう言って改めて松浦さんは微笑んだ。
てゆうか優って今更だけど何者なんだろう?