彼のぬくもり
そんな考えは即座に吹き飛んだ。
学校の門前に車が止まったのだ。
やばい‥‥緊張して来た。
今は11月。
テストは親切な担任が持ってきて目の前で受けたから単位は平気だけど入学式すら出ていない私‥‥。
絶対浮くパターンでしょ?!
「蛍。」
「う、はい?!」
「どうした?行くぞ?」
「あ、う、うん。」
車を慌てて降りれば何故か人だかり。
な、何だこれは、
私が姿を見つければざわつく人だかり。
「誰?」
「何あの女。」
「優様から離れろ。」
「優様〜!抱いて〜!」
「きゃー!今日もかっこいい〜!」
唖然としていると、優に腕を引かれた。
途端に悲鳴の嵐。
そのまま校舎の中へ入っていった。