彼のぬくもり
「‥‥母に毎日殴られるの。
2年位前からね、酒乱なんだ。
殴られる度に思うの“要らない”って言われてる。って。
お父さんと離婚してからおかしくなっちゃったの‥‥お父さんもいた時は仲が良くって‥‥だけど他に女の人が居たみたいで、出ていちゃって‥‥。
正直今もまだお父さんが出ていった事も理解できないし‥お母さんに殴られる事も理解できないし‥‥。
どうしていいのか分からないのと、痛みに耐えられなくなって‥‥。気が付いら外に飛び出してここまで来てた。」
何故か分からない。
優にはスラスラと話せてしまう。
「そっか。まぁ、殴られた痛みより、心の方が痛いよな。訳分かんないし、頭の中もぐちゃぐちゃだし、一人になって考えた時が一番辛いよな。」
その言葉を聞いて涙が溢れた。
「う、ふぇ‥‥」
すると、優が優しく背を撫でてくれる。
それに安心して大泣きしてしまった。