彼のぬくもり
亀裂
あの事から数日が経って優は私を避けるようになった。
なんで?
どうして?
そんな気持ちでいっぱいだったけど、何も言えなくていつも隣には迅が居る。
迅は何度も謝って来たけど、元々責めるつもりなんてない。
だって迅も苦しくて辛かったんだ。
好きな人とキスがしたい。
それは私だって思う。気持ちが分かってしまうから余計に何も言う気にならなかった。
私が寝るまで優は帰ってこないし、私より早く出て行っちゃうから話も出来ない。教室の迎えにも迅しか来ないから殆ど会ってないも同然で。
学校では私と迅が付き合ってる。って噂になって。最初は否定もしたけど結局は収まることなく、付き合ってるってみんなが思ってる。
聡美にはちゃんと言ったら、雰囲気見てたらそんなんじゃないの分かるよ。って言われた。