彼のぬくもり



蛍は今日日直で遅くなるから俺は下駄箱でひたすら待ってた。


でも、いつまで経っても来ない‥‥


時計を見ればもう6時近く。
おかしい。



パタパタ

階段を走って降りてくる音がして視線を向ければ欄だった。


んだよ、てめぇかよ。


蘭は俺をチラ見してから早足に帰っていった。


あんまりにもおせぇから職員室に行って聞いて見れば、あいつが来たのは1時間程前。


は?
慌てて探すけど姿が見当たらなくて、空き部屋が頭を過る。



扉を開ければ蛍が倒れていた。




「っ?!」




走りよって肩を揺すっても反応が無い。



「っ蛍?蛍!」



だめだ‥‥
俺は組に電話をして車を回してもらう。


その間も幾度となく名前を呼んでも返事がなくて、居なくなっちまうんじゃないかってもうそれだけが頭の中を支配した。


来た車に慌てて乗り込んででかい病院へ向かわせる。




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