彼のぬくもり




それからしばらくして、部屋を覗いてみたら、ベットに腰を掛けた蛍がいた。



起きてたのか‥‥





「‥‥蛍。」

ビク

「‥‥‥‥あ、迅‥‥。」



何でそんな虚ろな目してんだよ。
熱か?

剥がされた冷えピタは蛍の手の中にあって、おでこに手を当ててみたけど、特に熱が高いと言うわけでめ無さそうだ。


何があったんだ?
瞳が、濁ってる‥‥





「‥‥蛍。何があった?」

「っ、迅は気にしないで、別になんもないから。」

「、でも、こんなにあざだらけで‥‥」

「迅には関係ないでしょ。」




ズキ




そう、だよな‥‥
関係ない、か。





けど、俺お前がすげぇ心配なんだよ。
最近飯も食わねぇから痩せてきたし‥‥



俺はキッチンに戻り1人用の小さな鍋をお盆に乗せてまた部屋へ戻る。




「‥‥蛍、お粥作ったから、食べよ?」

「要らない」

「‥‥‥‥でもしっかり食べないと。」

「要らないって言ってるでしょ?!」

「‥‥っ」

「私に構わないでよ!別に大して心配もしてないくせに!迅も必要ないんでしょ?!要らないんでしょ?!」

「そんな事」

「そんな事無くない!今は迅の顔見たくない!出てって!」






バタン





俺‥‥何でこんなに拒絶されてんだろ‥‥
何か、したかよ‥‥
苦しい。胸が軋む。

俺‥‥お前以外要らねぇのに、お前は俺が必要ねぇんだな‥‥




蛍から離れようか
どこかえ行ってしまおうか
もう諦めようか


けどそんな事できるわけもなくて、やっぱり心は


好きだと叫ぶ









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