彼のぬくもり




あいつらが寝るのを見計らって2時過ぎに俺は家に入った。

蛍の部屋の前を通れば、柔らかな蛍の香りがする。

たったそれだけで胸が高鳴り、欲情しちまう。



どんだけ辛くても、この家に帰ってくるのは、やっぱり少しでも接点が欲しいから。

何もかも無くなっちまうのは寂しい。




ガチャ


な、んで、起きてんだよ


「ゆ「俺に話しかけるな」








「さっさと部屋に戻れ。疲れてんだから。」








何でそんなに泣きそうな顔してんだよ。

別に俺が居なくたっていいんだろ?
迅が居るんだから‥‥




そのまま黙って踵を返す蛍の背中を見つめた






ごめんな、冷たくして‥‥
俺お前とあのまま話してたら絶対傷付ける



傍に居たいのに、居られねぇっ










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