S.U.K.I



「奏ちゃん、怒ってばっかだとしわ増えるよ?」


「教室に入りなさい!はい出席とるから返事してね〜赤城…!」



高山が怒りながら出席をとり始めると遠くから赤城樹の暗い声が聞こえた。



「伊佐木…梅澤…蟹沢、あれ?蟹沢来てないの?」



秀と淘は、隣の2‐Aに戻った後で私は、優の横顔を独り占めする。



「愛華ならまだだょ?」



西尾南が髪をいじりながら高山に言った。


個人的に、南は、余り好きぢゃない。



「そ。櫛田…坂本…田所…辻村…中本…西尾…畑中…山口!」



還梨が怠そうに返事をしてその還梨を中ちゃんが心配そうに見ながら、返事をする。



「2学期も終わりに近づいてきましたが、雪がたくさん降ってます。行き帰りには気を付けて下さい。では1限サボらないでね!」



高山が緩く縛った髪の毛を邪魔そうに払い、それだけ言って教室を出た。



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