S.U.K.I
私は、どう説明したらいいのか分からずに作り笑顔を崩しそうになる。
心臓の奥がずきりと痛んだ。
「そ……うなのかな?煌、今までお部屋にいたから分からないなぁ。大丈夫、すぐ起きるよ!」
悲しみが伝わらないように精一杯の作り笑顔で言った。
その瞬間、大河と千歳は、さっきよりも綺麗な瞳で笑い、元気よく叫んだ。
「「本当に?!」」
うん、と頷きながら私は、自分のしている行為がどんなにいけないことかを思いながら笑顔を作った。
相手を思ってるとは言え、騙してることに代わりはないのに私の心は、落ち着いていた。
「煌ちゃん、お外行こっ?雪遊びちようよ!」
「ちーもっ、ちーも、行く!」
あどけない笑顔を見せる大河と千歳は、楽しそうに笑い合う。
やっぱり……言わなくていい。
言ったら、真実を知ったら、きっとこの笑みは見れない。
その前に、この重大さが分かるかどうかだけど……。