S.U.K.I


「………………心配かけんな。」



あれは、きっと精一杯の優しさだったんだろう。


心兄の左肩に埋めた顔からじわじわと心兄の気持ちが伝わってきているようだった。



―これ以上誰かを失いたくない―



不思議と、気持ちが分かった。


テレパシーとか、オーラとか、そんなすごいなものぢゃない。


だけど、それと同じくらい特別なもの。


きっと、それは



『家族の絆』



だ。




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