S.U.K.I



「秀?」


「なんでチーズケーキなんだよ。せめて、誰かの手作りだったら許す!」



秀がチーズケーキが苦手なことをすっかり忘れていた私達は、急いで案を練り直す。



「ぢゃあ、定番のショートケーキ?」


「だからちげーって!手作りなら許すって話。」


「そしたら結局、誰もチーズケーキ作れないし。下手なショートケーキより買ったほうがよくない?」



やたら手作りにこだわる秀に痺れを切らした私がそう言うと、優が横でぼそりと言った。



「むしろ、手作りのほうがうめぇかもな…。」



真剣に悩む優に今度は淘が飛び付いた。



「だよね、だよね!よぉし淘、頑張っちゃぉ!」



現金な奴…と、内心思いながらやってみようとも思う私はやっぱり淘と双子なんだとため息を吐く。



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