S.U.K.I
痛かっただろうな……―
ぼんやりとそう思って、今度は、左側に回って左腕を出してみた。
左側の方が予想以上だった。
左利きの淘は、右の方がためらいなく切れたのか、ぱっくりと深く長い赤黒い傷が私に開いていた。
何がここまで淘を追い詰めたのか私には、分からなかった。
まだ、16歳で誕生日だってまだでこれから楽しいこといっぱいなハズなのに……
左手首が、ずきずきと痛む気がした。
なんだか、ショックから立ち直れないまま、暗い自分の部屋に行った。
……ハズだったけどなぜか気付いたときには、淘の部屋にいた。
扉を開けてすぐにある、ローテーブルの前で立ち尽くしていた。
自分の部屋に引き返そうとして、足を止めた。
私宛ての淘からの最後の手紙…
吸い寄せられるように床に座って無造作に放り投げられた手紙を広い集めた。