S.U.K.I
そしたら、もう少し《罪を償う》ことが出来たかもしれないのに。
気付けば、すべて垂れ流し状態で婆ちゃんを支えていた。
婆ちゃんは、まだ顔を上げて私を見るばかりだった。
もしも、不思議な力で思っていることがすべて相手に分かってしまうとしたら。
私は、みんなから散々非難を受けるハメになっただろう。
きっと、家族にも見捨てられてしまうだろう。
それくらいに、私の心の奥底は、立ち直れていなかった。
「煌ちゃんは、よーぅやった。」
しばらく続いていた沈黙は、突然婆ちゃんに破られた。
もう普段通りのような暖かいオーラをまとう婆ちゃんが優しく私の肩を擦る。