S.U.K.I



「煌ちゃん!秀ちゅかまえたの!見て〜!」


「痛いっつの!小指を掴むなって、コラ!」


「ちーもっ!たーくんばっかてだらをもったら嫌!」


ときどき交じる赤ちゃん言葉を言いながら、一生懸命喋る二人に飛び付いた。



「千歳〜!大河〜!待ってたんだょぉ!!」


「「あーっ煌ちゃん!」」



満面の笑みを顔にくっつけながら、私に抱きつく愛らしさ。


心兄の次くらいに大好きな私の甥の大河と姪の千歳。


今年で2つになる心兄と豊ちゃんの双子ちゃん。



「ちーもたーも大きくなって!煌、びっくりした!」


「でそでそ?!ちーねぇ、この前ねハンバーグ3ちゅ食べたの!」


「聞いてよねぇ!たーも、ホットドッグ2ちゅ食べたの!煌ちゃん何食べた?」


「煌、今年の最高記録は〜満腹祭りで絶品コロッケを62個!もち、町一番の大食いプリンセス〜♪」



秀一人が蚊帳の外で、はぁっと深くため息をついていた。



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