S.U.K.I



「つか、何ガキと張り合ってんだよ。バカ。」


「何よ、秀になつかないからってその言い方はないでしょ?!お汁粉食べさせないからね!」


「んだと、童顔!」


「ひっどーい!最低!」


「んだと、最悪!」


「いー加減にしなさい!」



お母さんの怒声に私も大河も千歳も秀も。


みんながぽかーんと口を開いた。


お母さんは、軽く息切れしながら私達を睨み、おたまを振り回した。



「まったく、ただでさえ、賑やかなんだから喧嘩するなら外でやんな!!本当にこれ以上なんかしたら……お汁粉あげないっ!」



お母さんは、一気に怒鳴りたてると息をついてから、火が消えたようにすねた。



「お母さん?!」
「麗さん?!」



そりゃないよ、と言わんばかりに私と秀が駆け寄る。


そう。


例え、甘いもの嫌いな人がいたとしても家のお母さんのお汁粉を嫌いになれる人はいない。


なぜなら…とてもおいしいから!


おいしいものをまずいなんて言える奴はまずいるハズないもん♪



< 32 / 316 >

この作品をシェア

pagetop