S.U.K.I
「母さん久しぶり。これ、あっちの土産。しばらくここにいるからよろしく。」
「はいはい。婆ちゃんとかゆったら許さないけどね?でもー…、千歳と大河は、大きくなったね。お汁粉、出すから上がりな。豊ちゃん!」
「はい!」
豊ちゃんは、姑の貫禄を見せたお母さんに背筋を伸ばす。
「あんたも食ってきな。好きだったでしょ?あたしのお汁粉。ついでに女は、体冷やしちゃダメよ。」
「わぁい♪頂いてきます!ほら、ちーもたーも挨拶しなさい。」
「こんばんわー!」
「こんに、ちわ…?あれ、たーくん『こんにちわ』だしょ?」
小さな掌で大河の腕を千歳が揺する。
「もーっ、寒いから上がっちゃいなさい!」
お母さんが目尻を垂らしながら大河と千歳の頭を撫でた。