S.U.K.I
「うるっさいなぁ!鼓膜が破れたらどーすんの?!」
還梨がポテトチップスをかじりながら叫んだ。
『破れないっ、つーのぉ!還梨は、見れてんだから、ぃーでしょおっ?!』
完全に《八つ当りモード》の中ちゃんが大声で叫ぶせいで本当に鼓膜が破れそうだ。
「本当勘弁してぇ〜!」
還梨が涙ながらに両耳を押さえ、訴えた。
それと同時くらいに鳴りだした携帯のおかげで、これ以上喧嘩になることもなさそうな予感。
「あ!煌だっ、お二人さんお静かにね♪♪」
私がバックの中の携帯を探りながら人差し指を口に当て《静かに!》というポーズを取った。
「あった!」
独り言を言いながら携帯のディスプレイを見るとそこには《梅澤秀》の文字。