S.U.K.I
「俺、お前が好きなんだけど。」
「………は?」
「無意識だけど、今日言わなきゃって思ったんだ。俺、結構前からお前しか見てない。」
静かな雪の中で秀の声だけが響いてた。
私の中でさっきの告白の言葉が回る。
いろんな葛藤と、秀の言葉が混ざって私の中を行ったり来たりして、ぐるぐる回ってまた響く。
『俺、お前が好きなんだけど。』
その言葉に反応したのか、自分でもよく分からないけど、顔が熱く火照る。
外はこんなホワイト・クリスマスだって言うのに。
「無反応とか困るんだけど。」
秀が控えめに私の顔を覗く。
あぁ、だからなのか。
今、私が、恥ずかしくて覗いてくる秀の顔を見れないのと同じように、秀だって、恥ずかしかったのか。