S.U.K.I
こんな何の繋がりもない赤の他人に、人の死が近いことを伝えるだけで、
罵られ、
怒鳴られ、
問い詰められ、
迷惑以外のなんでもない。
それでも、納得してもらうために一生懸命伝えてくれてるんだ。
私たちのような、関係者に。
「まだ……」
いやに冷静にそんな葛藤を繰り返していると、看護婦さんが重たい口を開いた。
「…まだ、助からないとは言い切っていません。」
「…じゃあ、優と秀が助かるんですか?!」
幸さんが食い付くように看護婦さんに切り返した。
しかし、看護婦さんは、縦に首を振ろうとしない。