さかさまさか
日々綴れ織り。
あぁー。眠れない。
えっこさんの喫茶店に行こう。

駅前のセンター街のおくに、《つづれおり》がある。
えっこさんが、旦那さんらしき人とやっている喫茶店がある。

『あら。さくちゃん、』
『なんか、食べさせて』
『何がいい?』
『ホットケーキ』
『はいよ』
『私、お父さん所に行ってきた。』
『んっ。』
『返してもらった。』
『お金』
『うん。』
『でもっ。』
『空しい』
『うん。』
『感動の再会だった。』
『なんか、変わってた。お父さん自体は相変わらずだった。けど周りが。』
『ホイ、出来た!!』
『おいしそう~。』
ホカホカのブルーベリーと生クリームの乗った、ホットケーキが出てきた。

『右ついてるよ。クリーム。』
『うまい』

『みんな変わってくんだよ。変わらないと前に進めないよ。』
『うん。』
『前ばっか向いてても、今の暖かさに気付かない事もあるし。』
『うん。』
『こだわらなくても、らしくいこうぜ!』
『ありがとね。らしくいくよ~。めんどさくらで』
『本当にめんどさくらだね。
あんたは、』
『ライブいつ?』
『日曜日』
『行きたい。写真OKなのかな?』
『うん。撮ってくれんの?それから、
スペシャルゲストが出るよ』
『有名人?』
『ある意味大物』
旦那さんのベンさんも大笑いした。
『何?何?』
『お楽しみに。』
『はーい。』
『19時だ。』
『眠れないと、』
『では、後ほど。』
『はい』
と店を出た。
< 23 / 27 >

この作品をシェア

pagetop