夢に落ちた
はぁ……あ。
何十年もやってる老舗の……的なプラントに
裏のトイレに行くのは少し抵抗があった。
どちらかと言えばあまり近代的な造りではないので
女子トイレは離れにあるから行きたくないんだけどな。
何だか変な石が置いてあって、生コンの材料ではないぐらい見て解る位の年期の入った石が妙にまた気味の悪さをそそらせる。
オカルト好きなら興味のありそうな石なんだけど……。
気持ち悪いから誰も触らないし事務員は2階のトイレを使うし、女子しか奥に歩かない場所、昼間でも気持ち悪い。
あいにく私以外に今日は女の子が居なかったので連れ添いは無しで仕方なく一人、オドオドしながら向かった。
やっぱり怖いから早歩きで……
ってこけが生えてるのが運悪く信じられない!思い切り滑って尻餅を付いたし
あの気味の悪い石を右手が……。
て、いったぁ~い!
右手を支えに石に少し助けて貰ったら
『望みを叶えよう』
えっ?誰?今、誰か喋った?
『わしじゃ、お前の右手が重たい』
嘘?
喋った?
『では、何かあればまた会おう』
眩しい光が一瞬したので目を閉じて
そこからは、お決まりの……。
時渡りの始まり。