僕、諦めませんからね!
「栗原さんお疲れ~!代わるよ」
「うん・・・」
そう言って更衣室に向かう。
・・・お化け役って意外と疲れるんだね。
私が体力無いだけかもしれないけど。
「栗原さん大丈夫?保険室行こうか?」
・・・そんなやばいのか私の顔。
「大丈夫。疲れただけだよ。」
「そっか。なら、文化祭楽しんで来てね!あ、隣のクラスのクレープオススメだよ!」
・・・何この子!優しすぎる!
「ありがとう!」
どうせ行くところもないし、一緒に行く人もいないから、そこ行こうかな。
どうせアイツはあの女の子と回るんだろうし。
・・・でも、メール送っとこう。
この前、アイツにメールアドレス知られちゃったんだよね。
だから私もアイツのメールアドレスを知ってる。
毎日うるさいぐらいにメール来るから。
スマホをタップして、メールを作成する。
『あの子と文化祭楽しんでね あの約束は無しでいいから。あと遊びってわかったから、私に構わなくていいよ。』
そう書いてメールを送る。
これで今年も私はぼっちで文化祭を回る事になる。
・・・さすがに寂しい。
私がそう思っていると、どこからか「栗原さーん!」と私を呼んでいる声がした。