僕、諦めませんからね!

「ごめんごめん。ちょっとぼーっとしてた。で何?」


ぼーっとしてたんじゃ無くて現実逃避してました。


すみません。


「栗原さんさ、今日誰かと文化祭回る?」


わぁ。なんとタイムリーな話!


なるほど。イケメンは心も読み取れるのか・・・


ちなみに松本くん(仮)はイケメンだと思う。


私の独断だけど。


「今年も1人虚しくぼっちで回る予定だけど。」


私がそう言うと何かが面白かったのか、松本くん(仮)は笑い出した。


「くっ栗原さんその言い方っ!・・・と、とりあえず、一緒に回る人はいないんだよね。」


肩を震わせながらもそう言う松本くん(仮)。

 

そんなに私が可哀相かい。


「そうだよ。1人虚しくぼっちで回るから。」


「だからその言い方止めてってば。・・・ダメだ~。笑いが止まらない~!」


相当ツボにはまったのか、まだ肩を震わせている。


「あのさ、一緒に回る人がいないなら、一緒に文化祭回らない?」


・・・ん?イマナンテイッタ??え?


「ごめん聞き取れなかった。もう一回お願い!」


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