お前が愛しすぎて困る
「もう…お腹パンパン。」
再び助手席に座って、
花南が苦しそうにうなっていた。
「だから無理すんなって言ったのに。」
必死に食べ続けて完食したこいつは、
今度は食べ過ぎで苦しんでいた。
「あそこの店量が1.5人前くらいあったぞ。」
「でもー、もったいないし。」
確かにこいつが食べ物を残すとこ、あんま見たことがないなと思った。
でもちゃんと食ってる割に小柄で細い。
甘い物も大好物だし。
「…ダイエットとかしてるのか?」
と聞くと見る見る目を丸くして、
「ヒドイ!!ムカつく!」
って怒り出した。
は?
急に何だ?
って思っていると、
ブーブー
と、花南にも聞こえるくらいの振動音が響いた。