お前が愛しすぎて困る
それからすぐにエンジンをかけ、車を出した。
江梨子の自宅近くに長くいるのは
よくないと思った。
でも江梨子の様子を見て、
すぐには自宅に帰せないと思った。
どこか落ち着いて話ができる場所へ
移動するつもりだった。
どっかのファミレスか、
コンビニの駐車場か、
と考えていた時、
「…私は時間あるけど。」
と、江梨子が口を開いた。
「…」
江梨子の言葉の真意を理解した俺は、
無言のまま、
決まった目的地まで車を走らせた。