クールな先輩の心を奪う方法
「い⁈…言いませんよ。
言ったら手の内バレちゃうじゃないですか?それじゃあ、面白くないでしょう?」

…これでどうだ?上手く逃げたつもりなんだけど。

「…そうきたか。…ま、いいけど。
お手並み拝見させてもらうよ」

…この人は、ズルい。
人を虜にする術を知ってる。

「恋愛ぐらい気合い入れて、仕事も頑張ってくれたらいいんだけどな」

「…頑張ります」

さっきまでの勢いは何処へやら…
仕事の事を言われ、一気にシュンとした私を見て、保田さんは終始笑顔が絶えなかった。

…今まで、保田さんとは仕事でしか接点が無くて、プライベートでこうやって話しが出来て、私は絶頂的に嬉しかった。

…仕事では怒られてばかり。
本当に、ダメダメな新人で…

でも、保田さんへの気持ちは本物。

ダメダメ私なのに、1番怒られてる保田さんが、初めて褒めてくれたのも保田さんだった。

誰にでも平等で、皆一人一人をちゃんと見られる人。

尊敬から恋に代わる事ってあるよね。
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