クールな先輩の心を奪う方法
★★
「安藤、佐々木は?」
いつもなら、朝一番にオフィスにいるはずの美雨の姿がなかった。
気になった俺は、先に来ていた聖に聞いてみた。
「あ~・・・さっき、風邪で休むって連絡がありましたよ」
そう言うと、聖はすぐに自分の仕事に取り掛かり始めた。
「そうか、わかった」
「ぁ、保田さん」
自分のデスクに行こうとする俺を聖は引きとめた。
「なんだ?」
仕事の要件かと思い聞き返す。
「保田さんて、・・・佐々木の事どう思ってんですか?」
「?!・・・なんだ、藪から棒に?」
一瞬ドキリとするも、無表情のまま聞き返す。
「周りの女子社員と佐々木では、明らかに態度が違うから、好きなのかなって思っただけですよ」
「…もし、そうだとしたら?」
まさかの俺の答えに、聖は少し目を見開いた。
「…素直な答えだと、捉えてもいいんですね?」
「…好きなように」
変わらない俺の態度に、聖は溜息をついた。
「…分かりました。素直な気持ちだと思います。
一言、言わせてもらうと、オレ・・・佐々木にマジですから」
「・・・何が言いたい?そんな事、見てれば分かる」
「宣戦布告してんですよ・・・佐々木は、保田さんには渡しません。
それだけです」
言い切ると、聖はまた仕事を再開した。
…俺と美雨は、互いに想いあってる…恋人になった。
宣戦布告も何も、勝負は見えてる。いや、勝負する意味がない。
「…安藤」
「絶対負けませんから」
「・・・」
今の聖に何を言っても、取り合いそうにないと踏んだ俺は、言う事を止めた。
いつもなら、朝一番にオフィスにいるはずの美雨の姿がなかった。
気になった俺は、先に来ていた聖に聞いてみた。
「あ~・・・さっき、風邪で休むって連絡がありましたよ」
そう言うと、聖はすぐに自分の仕事に取り掛かり始めた。
「そうか、わかった」
「ぁ、保田さん」
自分のデスクに行こうとする俺を聖は引きとめた。
「なんだ?」
仕事の要件かと思い聞き返す。
「保田さんて、・・・佐々木の事どう思ってんですか?」
「?!・・・なんだ、藪から棒に?」
一瞬ドキリとするも、無表情のまま聞き返す。
「周りの女子社員と佐々木では、明らかに態度が違うから、好きなのかなって思っただけですよ」
「…もし、そうだとしたら?」
まさかの俺の答えに、聖は少し目を見開いた。
「…素直な答えだと、捉えてもいいんですね?」
「…好きなように」
変わらない俺の態度に、聖は溜息をついた。
「…分かりました。素直な気持ちだと思います。
一言、言わせてもらうと、オレ・・・佐々木にマジですから」
「・・・何が言いたい?そんな事、見てれば分かる」
「宣戦布告してんですよ・・・佐々木は、保田さんには渡しません。
それだけです」
言い切ると、聖はまた仕事を再開した。
…俺と美雨は、互いに想いあってる…恋人になった。
宣戦布告も何も、勝負は見えてる。いや、勝負する意味がない。
「…安藤」
「絶対負けませんから」
「・・・」
今の聖に何を言っても、取り合いそうにないと踏んだ俺は、言う事を止めた。