sweet melody


ガバッ


私はソファの上に正座して、拓斗に勢いよく頭を下げる。



「ごめんなさい!実は拓斗が今日オフってこと知ってたの。拓斗に電話する前に街で将馬先輩に偶然会って、拓斗が元気ないって聞いたから心配で…。嘘ついてごめんね。」


そう。私、拓斗に小さな嘘をついてたんだ。疲れてることも知ってたのに、白々しいよね。でも拓斗の口から聞きたかったから。許してくれるかな?



でも拓斗、何も言ってくれない…。まずいかな?
そう思って顔をゆっくりあげると、拓斗はかなり驚いた顔。



『やっぱり。すごいタイミング良かったから、ちょっと驚いてた。心配かけてごめん。情けないとこ、見られたくなかった。』



拓斗の顔はやっぱり赤い。怒ってはなさそう?てか、バレバレだったのかしら?



「本当ごめんね!それでさ、厚かましいとは思うんだけど、拓斗に提案があるんだ…。」


突然の展開に、拓斗は不思議そうな表情を浮かべる。




そう、私が今日決意したことを今から言おうとしてるんだ。


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