柊~あなたを守ります~
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ブルッ

雪が降る冬の朝、私は寒さで目を覚ました

隣を見ても昨日一緒にベッドに入ったはずの愛しい彼がいない

彼が寝ていた場所を触ったらまだ暖かかった

私はモコモコの靴下を穿いている足を
フローリングの床の上に降ろし大きく伸びをした

そして寝室のドアを開けリビングで電話をしている彼に抱きついた

彼は少し驚いた素振りを見せたけどすぐにいつもの柔らかい表情に戻り左手で私の頭を撫でてくれた

それから一言二言電話の相手と言葉を交わし
電話を切った
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