光り輝く命~救ってくれたのは君だった~
そのときは楽しかった。

七海はあたしにプリカの

携帯を買ってくれた。

出会い系のオヤジを捕まえ、

待ち合わせしてホテルでオヤジが

シャワーを浴びてる隙に

財布から金を盗んで逃げた。

いけないことと頭ではわかっていながらも

大人たちすべてが憎くて、意味もない

復讐心でいったぱいだった。

もちろん七海はお金には困っていない。

「ただの暇つぶし」

「こんなのは、ただのゲーム 」

それが口癖だった。

あたしは髪も真っ黒から

オレンジに近い赤に染め、化粧も覚えた。

学校へは行かなくなった。

あれから家族にも会っていない。

連絡すらない。

あたしは寂しさをごまかすかのように

毎日遊んでいた。

大人にでもなったつもり

だったのかもしれない。

本当に現実から逃げてばかりで、

自分の弱いところ、汚いところを

全部隠したかったのかもしれない。

これから起こることも、すべて自業自得。

大人になった今、そう思える。



七海と付き合うようになってから

しばらくして、あたしは

七海から男を紹介された。

あたしより二つ年上の秋人という男。
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