光り輝く命~救ってくれたのは君だった~
隼人はあたしの拳に優しくてを重ねた。

「夏菜が里奈さんのためにできるのは

一つしかない」

隼人はゆっくりと話し始めた。

「夏菜が幸せになることだよ。

だれよりも幸せになること。

もちろん里奈さんの分まで

幸せになって長生きすることだよ」

「あたしが?あたしが幸せになれるの?」

「うん。俺が保証する」

隼人はそう言ってニッコリ笑った。

「隼人……あたし隼人が好き」

生まれて初めての告白。

「知ってる」

彼は白い八重歯を見せて笑った。

あたしたちはしばらく抱き合っていた。

「明日、里奈さんに挨拶に行かないとな」

隼人は少しはにかみながら言った。

その夜は二人手をつないで

一つのベッドに寝た。

里奈……お姉ちゃん絶対に幸せになるよ。

この人なら里奈も認めてくれるよね?

里奈の分まであたし幸せになる。

そう誓った。





次の日、父は隼人に頭を下げ、

お礼を言った。

「夏菜のこと、よろしく頼む」
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