我ら!恋愛探偵団
コンタクトは慣れません。
ヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソヒソ
今日も噂話が飛び交う。
「なー、めっちゃかわいくね?」
「え?まじで?やば…ちょー可愛い…転校生かな…?」
学校の男子達がざわめいている。
今日も見慣れた教室に入る…勇気はない。
ふうーっと息を吐いて一歩教室に入った。
ギョッと全員が視線を、向ける。
「えーっと、クラス間違えてません?」
成績優秀、委員長の田所くんがメガネをキチっと直した。
クラス全員が唾を飲み込む音が聞こえた。
「え…っと…あの。中川ですけど」
クラスがシーンと静まり返った。
「え?中川さんという転校生か!」
「だよね!!席どこでもいいのかな?」
「めっちゃ可愛いね!俺んとこおいでー!!!」
男子達がおいでおいでとばかりに呼ぶ。
いつもと違う逆の雰囲気に女子たちもびっくりしている。
「いや、だから。中川紗良ですけど」
キッパリ言ってやった。
「「「ええええええええええ!!!」」」
クラス全体が揺れたのは言うまでもない。
「え?あのキノ…中川さんが?!」
「うそ、めっちゃ可愛い…彼女にしてえええ」
慣れない言葉に下を向く。