memo
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死に至る病。夢の世界。夢の中の世界。夢のような世界。世界の夢。世界が見ている夢。夢の終わり。世界の終わり。終わる世界。世界が終わると夢も終わるのか、夢は続くのか。夢の続きを。星の夢。星の記憶。たとえ死んでも過去は無かった事にはならない。それは確かにあの時そこにあったものだから。もし忘れられたとしても。あるいは世界が無くなったとしても、記憶は中空を飛び続ける。そこに空が無かったとしても空の記憶は空を夢見る。年老いた兵士のごとく。年老いた兵士は思い出す。あの日見た空を。あの夏の日を。空は驚くほど静かだった。雲は同じ方向に流れていた。年老いた兵士は今になってようやく思い出す。あの日殺した子供の顔を。子供はまだ幼かった。不思議そうな瞳をしていた。年老いた兵士は夢を見る。その子供は自分だった。兵士だった自分に殺される夢。年老いた兵士はあの時死んだ。今はもう夢から覚める事は無い。
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