春はキミ
学校に着いて、まずはじめに向かったのが

クラス表

「あー!沙奈と一緒だー!!」

よかった

本当によかった

もし、沙奈のいないクラスで発作が起きてしまったら…

考えるだけでも恐ろしい

「よし、始業式行こっか!」

沙奈の腕を引っ張りながら体育館へ向った

途中、沙奈は桜の木を見つめていた

桜の花びらと共になびくダークブラウン色の髪が

とても美しかった

「沙奈ー!置いてくよ!」

私の声にハッとして

急いで体育館へ向かった

沙奈はこっそり先生に

「綾音の調子が悪くて…」

と、私も沙奈も逃れる言い訳をしてくれた

先生は、本当のことを知っている

だからこそ

「そうか」

で、済ましてくれる

クラスごと並んでる列の最後についた
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