覇者の力の行方は(短編小説)
世界の行方
世界一の力が欲しい。

俺の国は貧弱だ。
精気の無い瞳、覇気の無い顔、欲の無い生活…戦争が続いた国は貧困に喘ぎ、皆一様に生きる気力を無くしていた。

だから力が欲しかった。世界の均衡が変われば、俺の国の内情も変わる。人々は力を取り戻し国も活性化する!



そして―――
俺は今日、悪魔と契約をする。悪魔など存在しない…そう思っていたが…怪しげな呪い師が国を訪れた。
そして、俺に囁く。

『力が欲しいか…?力の夢を叶えたいか?』

一も二もなく俺は頷いた。何を引き換えにしても、俺は力が欲しかった。



『ならば叶えよう。貴公の夢…力を与えよう。』



あぁ…やっと、やっと念願の夢が叶う。
そして世界を我が手に。




『代償は頂くぞ。……………………………貴公の命を』








俺は…途絶えた。




END
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