“包み込んでくれる君”
sweet&bitter
『このページFAXで送ってって言ったよね??なんで出来ない訳??』
「すみません…。」
『あなた最近仕事出来るって言われてきたから任せたけどこれじゃ誰に任せても良かったみたいね。もういいわ、早く下がって。』
「はい、すみませんでした…。」
赤い絨毯でひかれている長い廊下を深いため息をつきながらがっくり肩を下げて歩く。
だめだ、あたし、本当に馬鹿ばっかりやっちゃって良いことない…。
朝までにファイルをまとめなきゃいけなかったのに寝坊しちゃったり。
お昼は会議が長引きのせいで食べてないし…。
あぁ、怒られすぎてお腹空いちゃった。
只今14時00分、仕事は30件ほど残って書類の山がデスクいっぱいに積もっております。
いいや!お昼行こう!この時間だから課長に休んでるのがバレるとあたしは終わってしまう。
こんな時はね??
ガチャっとドアノブをひねる。
色んなビルが建っている広がる景色と騒音(笑)
そう!ピンポーン!最上階を登った先にある屋上。
お昼のために買っておいたサンドイッチとミルクティーの袋を開ける。
大好きなトマトとレタスとハムのサンドイッチ。
「ふふっ、やっぱりうまし!!
よいしょっと」
ミルクティーのプルタブを開ける。
「ぷはー。」
これは至福の時すぎる。
残りのサンドイッチを喉を詰まらせないように頬張る。