月を見上げて。
「陽華…この前、地球を滅ぼそうとしている者がいる。って言ってたじゃん。その事をムーンに聞いてみたの。」
「うん。それで?」
「その人オニキスって名前で、見た目は高校生で…今、姿を変えて高校生になりすましているかもしれないんだって。」
「って事は、友達かもしれないって事?」
「そういう事。見抜く方法が、オニキスは光に弱いから、外に出なかったりメガネをかけたりしてるらしいの。」
「ふーん…気になる人いるの?」
「そうなんだよね…私が寝ようとした時、野球ボールが飛んできて…当たりそうだったんだけど止めてくれた人がいて。」
「野球ボールを??」
「そう。しかも、いつも真面目だけど体育とかは出なくて、メガネもかけてて…全然人と話さない人なの。
ーーそんな人が速い野球ボールを気付いてすぐ取れるのかな?って。」
「なるほどね。…じゃあ、確かめてみる?」