月を見上げて。
ーー「やーっぱやめたわ。」

「え?」

「もう、そいつらの所に行けよ。飽きた。」

ーーほら、殺さないじゃん。

やっぱり優しい人。

「行かない!!…言ったでしょ⁉︎私は一生かかっても悪のままにはさせないって。ーー嫁にだってなる!」

「は?本当の馬鹿だな。冗談に決まって…」

「私は!もう決めたの!」

「一緒にいたら殺すぞ。」

「その気持ちがずっと消えなければ、殺せばいい。これは私とあなたの勝負よ!」

「ーー単細胞だな。」

「単細胞⁉︎」

「フッ…その勝負、受けて立つ。ーーこいつがいる地球も悪くないかもな。面白い。」

「え?なんて?」

「なんでもない。」
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