月を見上げて。

あ。陽華の部屋に戻っておこう。

「お待たせー!…はい。どうぞ。」

「ありがとー。ねぇ、ところでさー」

「ん?何?」

「陽華って…ネコ飼ってたんだね。」

「え…?」

「え?」

びっくりした…あまりに陽華が真剣な顔するから…

「あの部屋に入ったの?」

「あ…えっと…入ってはいないよ。ちょっと見ただけ。」

「やめてよ。ここで待っててって言ったじゃん!」

「よ、陽華??」

「帰って。」

「え…」

「帰って…!」

「お、おじゃましましたっ!」


ーー「…明日美月の誕生日なのにひどい事言っちゃった。謝らないとね…」
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