きみに会えて…
『なに?』
だるそうに口をひらいて隣のやつをみた。

『おれだよ!』
ヒロトだった。

なんだヒロトか…なんできたの。

っと言いたいところだが、それを飲み込んだ。

ヒロトが、加奈の肩に手を回す。

『やめてよ…』

振りはらった。するとヒロトは、強引に加奈を抱きしめ唇をうばった。

『んっ…んん…』

やっとはなしてくれたときには、
加奈は怒りがこみあげてきていた。

精一杯ヒロトをにらむ。

でもそんな加奈をみても、ヒロトは顔色一つかえない。

『俺、お前がすきだ。俺の彼女になれよ』
ヒロトからの思いもよらぬ言葉。

加奈は、ヒロトにそうゆうふうな感情は抱いていなかった。
男としてすらもみていなかった。
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