恋愛感染エクスタシー
欲情クライマックス
「ただいま」
挨拶もそこそこに、部屋の奥へ急ぐ。
そこに見つけた私の“麻薬”に、真っ先に手を伸ばした。
手の平から全身に広がる高揚感……。
堪えきれなくなって、思わずギュッと抱き締めた。
「――くっ、苦しいよ! 香さん!」
腕の中で“麻薬”が悲鳴を上げる。
「ごめんごめん」
腕の力を弱めると、その隙にそれは逃げ出した。
クルリと回転し、私の目の前にちょこんとあぐらをかいて座り、「あー苦しかった」と首をさする。
ふとしたきっかけで、私のアパートに居候することになった大学生の涼くん。