恋愛感染エクスタシー
「もう一度触らせて?」
手を伸ばすと、素直に頭を差し出した。
少しパーマのかかった栗色の髪の毛。
「ほんと、赤ちゃんみたいな髪よね。気持ちいい」
「また子供扱いですか?」
不服そうに口を尖らせる。
だって、本当に気持ちいいんだもの。
目を閉じて感触を味わうと、仕事であった嫌なことも綺麗さっぱり忘れられるから不思議。
「ねぇ、香さん……」
「なぁに?」
「俺って香さんにとって、何?」
「何って……」
意図の読めない質問に困惑する。