恋愛感染エクスタシー
「俺の髪だけが目的?」
「え?」
それだけで十分だと思うんだけど……。
目を瞬かせて涼くんを見つめる。
「欲情とか、全然しない?」
「――よ、欲情!?」
突飛なセリフに頭が真っ白になる。
「俺は香さんに毎日してるんだけど?」
仰天の告白。
性的対象で考えたことなんてなかったから。
「や、やだなぁ、突然どうしたの?」
「茶化さないで答えて」
笑って逃げ切ろうと思ったのは、間違いだったらしい。