恋愛感染エクスタシー
密室、危険な駆け引き
「サイズはどうですか?」
「あ、はい……」
閉店間際に立ち寄った、馴染みのショップ。
スタッフの橘さんが、フィッティングルームの外から声を掛けてきた。
狙いをつけていたワンピースを試着してみたものの、背中のファスナーが閉められずに格闘していた私。
「ちょっと失礼するよ」
予告もなしに開けられた扉に、慌てて身をよじった。
「後ろ向いて」
そう言って私を鏡に向かせると、ファスナーに手を掛け、そっと上げてくれた。
「似合ってるね」
「そ、そうですか?」
鏡越しに合った視線が恥ずかしくて、不自然に逸らした。