JKとベルトと彼。
episode 4.
________________
「えー…新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。この、麗らかな春の良き日に…___」
型通りの言葉。
入学式や卒業式の言葉って薄っぺらい。
つまらないけれど、とりあえず話している人の顔を見ていた。
____…ともがここにいたらなぁ…。
ふと、そう思った。
あたしとともは保育園からずっと一緒の幼馴染。
保育園のときから両想いだったけれど、なかなか素直になれずに、付き合い始めたのは中学2年生になる 少し前だった。
あれから もう2年が経つ。
あたしたちは それぞれの夢のために、別々の高校へ進学することを決めた。
…この選択は間違ってない。
確かに、そう思っていた。
お互いの将来を思って、それぞれの道に進むことは正しいことだ。
ただ、少し…苦しかった。
昨日は、もう簡単に会えなくなるという事実に押し潰されそうで、なかなか ともから離れられなかった。
門限を過ぎても、離れたくなくて、一生離れたくなくて、ずっと ともにしがみついてた。
……とも、そっちの高校は楽しくなりそうですか…?
…あたしは、……あたしは もう…___。
_________________