麗雪神話~麗雪の夜の出会い~
ディセルが思わず飛び出そうとしたとき、目の前を素早く金色の髪がかすめていった。
(え…! セレイア!?)
そう認識した時には、すでに彼女の姿は賊とクレメントとの間にあった。
彼女はクレメントを守るように、片腕を広げてすっくと立っていた。
「そうはさせないわ!」
凛とした声音に、男の剣が止まる。
その姿勢の良さ、立ち居振る舞い、堂々とした声音に、賊にも気づくところがあったようだ。
「ほう…あんた、噂の姫巫女だな? ちょうどいい。あんたを誘拐して身代金をせまったほうが手っ取りばやく儲けられそうだ。来な、嬢ちゃん」
男が剣を手に、じりじりとセレイアに迫っていく。
「セレイア!」
ディセルがなんとしても守ろうと一歩踏み出した時だった。
ディセルは我が目を疑った。
純白の衣を翻し、なんとセレイアが男の腹にひざ蹴りを入れたのだ!
不意を突いた攻撃に、男がぐえっと情けない声をあげる。
セレイアは涼しい顔だ。
賊は顔面を真っ赤にして怒り狂った。
「なんだあ? ずいぶん乱暴な姫巫女様じゃねえか!」
(え…! セレイア!?)
そう認識した時には、すでに彼女の姿は賊とクレメントとの間にあった。
彼女はクレメントを守るように、片腕を広げてすっくと立っていた。
「そうはさせないわ!」
凛とした声音に、男の剣が止まる。
その姿勢の良さ、立ち居振る舞い、堂々とした声音に、賊にも気づくところがあったようだ。
「ほう…あんた、噂の姫巫女だな? ちょうどいい。あんたを誘拐して身代金をせまったほうが手っ取りばやく儲けられそうだ。来な、嬢ちゃん」
男が剣を手に、じりじりとセレイアに迫っていく。
「セレイア!」
ディセルがなんとしても守ろうと一歩踏み出した時だった。
ディセルは我が目を疑った。
純白の衣を翻し、なんとセレイアが男の腹にひざ蹴りを入れたのだ!
不意を突いた攻撃に、男がぐえっと情けない声をあげる。
セレイアは涼しい顔だ。
賊は顔面を真っ赤にして怒り狂った。
「なんだあ? ずいぶん乱暴な姫巫女様じゃねえか!」