重い彼女…
『その電話の機種なに?』

男がくちを開く。

『そんなのなんでもいいでょ。』

そう言ったしゅんかん携帯を取られる。
『ちょ!なにすんの!かえしてよ』

そんな私の声は聞こえないように

『あーこの機種ならうちに充電器あるな。』
ってつぶやいて、いきなり私の手を掴んで立ちあがって歩きだした。

『どこいくのよ!いたっ』

足に激痛が走る。

その声に驚く男

『うわ!なんだよ!いきなり叫ぶなよ…って…おまえ…血でてる!てかなんで靴はいてねぇーの!?』

そりゃそうだ。
私の足からは大量の血がながれて、冷たいコンクリートをぬらしていた。

どうやら、地面に落ちたガラスの破片をふんでしまったらしい。

『しかたねぇーな。ほら!』
男が自分の背中を私の方に向け、私の前にしゃがむ。
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